2016年05月27日

1面の苦悩

 産経新聞のオピニオン面に「編集日誌」というものがある。
 東京本紙は東京の、大阪本紙は大阪の編集者がそれぞれ書いているようなのだが。先日5月23日付の産経大阪の編集日誌では、トップに載せる記事についての悩みが書かれていた。

 ニュースの価値としては低かったり、他紙の後追いだったりすると、1面トップに持ってくる記事としてはどうかと思い悩むらしい。この方は、新聞記者の習性として「追っかけ記事」には乗り気がしないということを明言されている。

 全国紙でそうなのだから、スポーツ紙もおそらくそうなんであろう。いや、寧ろそういった気持ちはスポーツ紙記者のほうが強いだろう。
 そういう意味で言えば、デイリースポーツや東京中日、スポーツ報知は「鉄板ネタ」がはっきりしているから編集者もやりやすいだろうな、と思ってしまう。

 今週、実際のところ「これこそ1面に‼」というような話題が少なかったのだ。
 ゆえにデイリーや東京中日、スポーツ報知は平日は各推し団で1面を、土日はGIレースの予想で単調になっていた。
 他紙はがんばってはみるものの…「はあ」という感想を持つくらいだ。
 しいて言えば、42歳という年齢ながら3戦連続ヒットで10安打を記録した「まだまだ若手に負けないぞ」オーラを発しているイチローをスポーツニッポンと日刊スポーツが25日の朝刊で1面に取り上げていたのが、まあスポーツ紙の1面として話題性もあり、華もあり、売り上げに貢献しそうという点では王道パターンだったのではないかと思われる。

 あまりに話題性が乏しかったのか、日刊スポーツはあえて見出しに自ら「スクープ‼」といれて1面にしてきたのが「日本ハム新球場」。スクープというかなんというか。
 「スクープ‼」といれるほどの話なんだろうか、と思ったのは私だけではあるまい。しかもよくよく中身をみてみると、8年後の完成を目指して検討中、らしい。日刊スポーツの記者がそばにいたら「検討中かいッ!」とツッコミをいれたくなっただろう。

 まあ、つまりはスクープほどの話題もなく、1面にする記事に迷走した結果なのではないだろうかと思ってしまったのだ。
 全国紙の記者も、スポーツ紙の記者も、やはり1面は重要な位置づけであり、それなりに1面に何をもってくるかに日々苦慮しているということがこれでおわかりであろう。
 陰ながら、こうして1面を調査して考察している人間もここにいるということをお伝えしておきたいと思う。これからもいいネタをよろしくお願いしたい。


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2016年05月20日

公判VS謝罪、注目度対決!

 清原被告…かつてのスーパースターにしては、なんとも悲しい響きである。
 だが、避けようにも今週はこのインパクトが大きすぎた。
 何せ17日朝刊で「きょう初公判」がスポーツニッポン、サンケイスポーツ、スポーツ報知、日刊スポーツが1面にしており、後半翌日の18日付もその4紙がそのまま1面にしていたのだ。
 ものすごい注目度だ。

 一般傍聴席20席程度に対して、果たしてどれほどの希望者が殺到するのかも注目されていたが、蓋をあけてみればのりピーこと酒井法子の折りは6615人(約330倍)、歌手ASKAの時は126倍の2624人で、今回の清原被告では3769人の188倍に留まった。
 しかしながら、それでもやはり2日連続の4紙1面はさすがである。スポーツ紙自体が年間紙面の大半を野球につぎ込んでいることを考えれば、のりピーやASKAの時よりも断然扱いが大きくなるのは必至だったとも言える。

 1面調査隊としては恥ずべきことながら、17日に彼の公判があることをすっかり失念したため、土日明けには「今週はベッキーテレビ復帰で決まりかな」などと勝手に決めつけてしまっていた。
 ただ、そのベッキーの話題も、特にブログで取り上げるほどの紙数を1面で獲れたわけではなく、復帰番組が放送された翌日は、スポーツニッポンと日刊スポーツの2紙にとどまった。まあ復帰会見をしたわけでもなく、スクープでもなく、TBSの一番組でMCの質問に応えただけなので、そんなものかな、と。ゆえにこの復帰に関してはまた、色々なところで論議されている。教育評論家の尾木ママまでもがこの復帰に関してコメントを寄せている(ちなみに、この復帰の仕方に関しては反対の立場だそうだ。きちんと会見で謝罪すべきだったといっている)が、そんな教育評論家までもが口を出すことだったのだろうかと、大きくなりすぎた今回の不倫事件に、疑問符をあえてつけたい…。

 結局のところ、ベッキーはその直後の清原元選手の公判の影に隠れることになり、この一週間、それほどその話題で触れられることはスポーツ紙においてはなかった。もしかして、それらを見越して…というのであれば、ものすごい計算高い復帰だったともいえるのだが。本当のところは、神とベッキー本人のみぞ知る。

 何だか、こういう暗い話題ばかりでは被災地に元気をお届けできないので、ここ最近のスポーツ界での暖かい言葉を紹介したい。
 国民栄誉賞を受賞している王貞治氏。言わずと知れた元巨人軍のホームラン王であり、ソフトバンク球団会長である。今年で8回目となる、「レジェンド・チャリティ―プロアマ」という、社会貢献のためのゴルフのイベントの発表会の席で、大手芸能事務所の方がお話をする機会があったそうだ。そして王さんは曰く、「この年になったら、欲しいものなんて、もう何もないんだよ。ただ、これだけは大事だと思っていることがある。”人のために何ができるか”ってこと。これまでは僕は本当に多くの人に支えられてきて生きてきたから、恩返ししなきゃね」」と。
 …何という聖人君子。王様神様仏様。こんなデキた人に国民栄誉賞が授与されて、本当によかった。
 こんな気持ちをみんなが持てば、きっともっといい国になるであろう。
 ちょっとセンテンススプリングをはじめとする週刊誌やタブロイド夕刊紙なんかは駒ちゃうだろうけど。


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2016年05月13日

133年目の快挙

 GW、みなさまはどのようにお過ごしだっただろうか。
 この期間、熊本にはボランティアが殺到したというが、後半は休暇も終わるために帰ってしまって、ボランティアの募集人数に対して全く足りなかったようだ。
 地震から早1カ月が過ぎ、関心が薄れていってしまうことは現地の人にとっても今後の懸念材料であることは間違いない。
 そういった面からすれば、スポーツ紙の1面で全国に震災があったことを常に意識づけさせることは重要ではないかと思うのだ。

 だが、残念ながら、今週は熊本地震にかけた見出しが皆無だった。
 まだまだ被災地は多方面から力をもらいたい時期である。
 もっとスポーツ界全体で大きな動きを見せていきたいものである。

 ではなにがGW中のスポーツ紙1面を乗っ取っていたのかといえば、例年のごとく、やはりプロ野球である。あれだけ賭博だの大麻だの黒い歴史を構築してしまったにもかかわらず(笠原元投手なんて、結局胴元の一員として逮捕までされているのである)、1面はプロ野球の試合結果ばかりである。

 そんな中、海外で頑張るアスリートが一矢報いていた。

 それが、タイトルにつけたように、「133年目の快挙」を成し遂げた、イギリスのサッカープレミアリーグのレスターに所属する岡崎選手。
 プレイは動き回る運動量が人一倍の、少し泥臭いプレイスタイルが持ち味の彼だが、そういえば今年はスポーツ紙1面にまでは載らずとも、結構注目をされていたように思う。いいシチュエーションでの完璧なオーバーヘッドなど、現地でも大絶賛だった。このオーバーヘッドも、日本のスポーツ紙でも是非とも一面にしていただきたかった。

 このレスターというチーム、なんとチームの総年俸はリーグ20チーム中17位という格安軍団。1位のマンチェスターユナイテッドの総年俸の4分の1なのだから、プロ野球で言う巨人と広島とか、そんな感じだろうか。創設いらい133年、優勝経験は一度もない。
 何せイギリスのブックメーカーのつけたリーグ開幕前のオッズは、レスターの優勝を5001倍にしていたくらいだ。エルビス・プレスリーが実は生きていたという賭けが2001倍だったのに、だ。奇跡どころの話じゃない、おとぎ話としてしか考えられていなかったようなことが、実現してしまったのである。
 …当てた人、相当もうけただろうと思うのだが。いたんだろうか、かけた人。

 でも、このあり得ないような夢の話を実現させた、岡崎選手率いるレスターの話題は、世界中の色んな人に勇気を与えてくれる素晴らしいニュースだろう。

 世の中に不可能はないということ、努力は報われるということ、仲間との連携のすばらしさ、今の世の中に失われかけていることを改めてしめしてくれたように思う。
 これはこれで、被災地の人たちにも同じ日本人が属するチームの栄光として、元気を与えられたのではないかと、1面調査隊としては信じたいところである。
 最後になってしまったが、岡崎選手、おめでとう!スポーツニッポンと日刊スポーツの2紙のみの1面ではあったが、十分に日本に元気をあたえてくれた岡崎選手に感謝である。


posted by 調査担当 at 17:29| Comment(0) | TrackBack(0) | 今週の記事(調査部より) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする