2016年07月08日

五輪よりも夢

 さすが購読者層、オッサン。
 今週のスポーツ紙1面を見て思ったことだった。
 
 逮捕された当人である高知東生容疑者よりも妻の高島礼子さんの会見のほうが1面を獲った紙数が多かったこと?いや、それもあるが、そういうことではない。
 それは単にネームバリューの大きさではないだろうか。

 7月4日に本人から正式にリオ五輪の出場辞退が発表になった松山選手。それほど今リオ五輪に注目が集まっていないし、出場辞退くらいで…と思っていたのだが。なんと3紙1面。それも、スポーツニッポン、スポーツ報知、日刊スポーツの3紙。
 まあ、100年ちょっとぶりに五輪競技に復活し、しかも近年ゴルフ人口が減少しているようなので、今や日本ゴルフ界のエースとなった松山選手の出場に期待していたのはよくわかる。前々から打診されており、今になって決断したところをみると、松山選手も相当悩んだと思われる。
 スポーツ紙でも論議を醸し出しているが、全国紙でもスポーツ面を大きく割いて論評が載っていたりもする。
 自分がゴルフをたしなんでいないせいか(経験はあるのだが)、それほど大事なことなのか、と改めてメディアの対応を見て考えさせられた。日本でメジャーなスポーツになったのはここ数十年という急成長を成し遂げたゴルフだが、いまや国技である柔道よりもスポーツ紙の1面を獲る時代になってしまった…。まあ、読者層がやはりオッサン世代であることを考えると、スポーツ紙1面というコンテンツは、やはりオッサンに的を絞った作りになっていくのは必至だろう。
 
 スポーツ紙としても、有力な男子ゴルファーが次々と辞退を申し出ているし、彼の事実力ならメダルも期待できるし、1面も飾れるとふんでいたのだろう。また、ゴルフ協会も、そんな期待があったのだろう。やや辞退に関して不満げな様子である。
 しかしながら、私個人の意見としては、本人の意見を尊重すべきだと思う。治安への不安も、今世界各国でテロも暴動もあるし、ジカ熱への不安も、いつだったかの記者発表の際、虫に刺されて顔半分が大きくはれ上がって登壇した松山選手を見る限り、虫に対して人一倍敏感になっていても致し方ないと思う。
 同じゴルフ界で活躍する宮里美香選手も、松山選手を擁護するコメントを発表していたのもうなずける。「屋内でプレーする選手と屋外でプレーする選手(の不安度)は、違うということを理解してもらいたい」とか。
 一方で悪く論じられる理由としては、愛国心よりも自分のメジャーでの成績を優先して考えている、ということだ。だが、それだって日本だからそう受け取られているだけだ。野球のにしたってワールドベースボールクラシックや五輪よりも、大リーガーたちは自国のリーグ戦を優先しているし、サッカーだって五輪よりも自国のリーグやチャンピオンズリーグだ。ゴルファーにとって、五輪よりもメジャー大会を優先に考えて何が悪いというのだろう。恐らく、小学生のころの文集などで書く将来の夢で、ゴルファーを目指している子供が書く言葉とすれば、「将来は、メジャー大会で優勝したいです」とか、そんな感じだろう。実際、以下は石川遼の卒業文集。

二年後…中学二年生、日本アマチュア選手権出場。
三年後…中学三年生、日本アマチュア選手権(日本アマ)ベスト8。
四年後…高校一年生、日本アマ優勝、プロのトーナメントでも勝つ。
六年後…高校三年生、日本で一番大きいトーナメント、日本オープン優勝。
八年後…二十歳、アメリカに行って世界一大きいトーナメント、マスターズ優勝。

五輪に関しては一言も触れていない。結局、20歳では達成されていないが、最終的な目標はマスターズ優勝である。
それにしても、恐ろしすぎる細かい人生設定だ。ファイナンシャルプランナーも真っ青だ。そのスポーツの中の一位を目指そうと思ったとき、それは五輪ではないということなんだろう。
ゆえに、松山選手のリオ五輪辞退に関しては、本人の気持ちを尊重してあげるべきだと、3紙の1面に大きく載った厳しい顔で会見に臨む彼の顔を見て思った次第である。





posted by 調査担当 at 16:27| Comment(0) | TrackBack(0) | スポーツ紙情報(調査Henryより) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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